読まれる技術ブログを書くヒント

忙しい業務の合間をぬって書く技術ブログ、せっかくなら多くの人に読まれたいですよね。

エンジニア向けメディアなど、企業のコンテンツマーケティング支援やHatena Developer Blogの編集サポートなども担当しているはてなの編集者に、読まれる技術ブログを書くヒントや、はてなで実践している工夫について聞いてみました。ブログを書く際に、よろしければ参考にしてみてください。

  • 記事タイトルにこだわりましょう

    人は記事タイトルを見て、中身を読むか判断します。つまり、タイトルの書き方ひとつで読まれやすくもなるし、逆に損をすることもあるのです。読まれるブログを目指すとき、まず記事タイトルに注力することをおすすめします。

  • 見出しを読み手への道標に活用しましょう

    「いま何の話をしているのか」読み手が迷わない道標として、見出しを活用しましょう。 目次を見て、各セクションにどんなことが書いてあるのかイメージできる状態がベストです。

    TIPSデプロイ今昔 - Hatena Developer Blog」では、id:onkによるオリジナルの見出しを、id:mohritarohが次のように編集し公開しました。

    Before / After

    Before

    • ライフサイクルの違い
      • Infrastructure Platform
      • Application Runtime Platform
      • Applications
    • デプロイ方式の変化
      • In place から Blue/Green へ
      • Immutable Infrastructure
      • オートスケール対応
      • push 型デプロイと pull 型デプロイ
    • コンテナのデプロイ
    • Switch 戦略
      • デプロイを 3 フェーズに分解する
      • CodeDeploy
      • Build, Ship, Run
      • 2 バージョンがほぼ絶対共存する世界
    • まとめ

    After

    • デプロイのライフサイクルの違い
      • Infrastructure Platformでのデプロイ
      • Application Runtime Platformでのデプロイ
      • Applicationsのデプロイ
    • デプロイ方式はどのように変化してきたか
      • In place から Blue/Green へ
      • Immutable Infrastructure という考え方
      • オートスケールへの対応
      • push 型デプロイと pull 型デプロイ
    • コンテナによるデプロイの現況
      • コントロールプレーンによって何が変わったか
      • ECS におけるデプロイ手順
    • デプロイを分解して考える
      • Switch 戦略
      • AWS CodeDeploy による自動化
      • Build, Ship, Run
      • 複数バージョンがほぼ絶対に共存する世界
    • まとめ

    前提条件を知らない読み手にも内容がイメージしやすい表現に変えたことが分かります。

  • 誰に読まれたいか想定しましょう

    分かりやすい文章を書くには、「この記事を読むのはどんな人か」を事前に想定することが効果的です。対象読者の技術レベルや、コンテクストの理解度に応じて、前提の説明ボリュームを調整しましょう。

    TIPS想定読者が社内にいるなら、活用しない手はありません。たとえば、入社間もない若手エンジニアに記事を読んでもらい、理解できたかフィードバックをもらうといった具合です。はてなブログなら、記事公開前に下書きプレビューを社内だけで共有できます!

  • 記事にタグをつけて投稿しましょう

    自分の記事を読んでもらうには、その話題について関心のある人に届けるのが効果的です。記事にタグをつけると、トピックに分類されやすくなります。

  • 運営企業名を明示しましょう

    「企業の公式ブログである」と伝わらなければ、その企業のイメージアップに繋がりません。プロフィール設定可能な箇所一覧を参考に、できるだけ読み手にとって分かりやすい場所に運営企業名を明示しましょう。専用のヘッダ画像も作成しておくとよいでしょう。

  • 深掘りして膨らませましょう

    ネタはあるけど、ブログに書くには小粒すぎる……。そんなとき、はてなのエンジニアが実践しているのが“技術の深掘り”。歴史的経緯を調べたり、挙動の変更経緯をあわせてまとめたりすると、読み応えのある記事に仕上がります。是非試してみてください。

  • あなたにしか書けない実例があります

    「尖った技術や、成功事例を書かなければ」とプレッシャーを感じていませんか? そんなことはありません。現場の生の声が詰まった実例は、どんなものであっても貴重な記録であると、わたしたちは考えます。

    失敗談だって立派な記録です(むしろ、失敗談は意外と読まれます)。あなたが読み手としてそのような記事と出会ったら、リスペクトの気持ちをもって読んでみてください。

  • 読まれなくても諦めないで

    記事が狙い通りヒットすることもあれば、思ったほど読まれないこともあります。それは、はてなスタッフでも同じことです。もしなかなかブログが伸びないと感じても、もうしばらく頑張ってみませんか。続けた先に、チャンスは巡ってきます。

  • 他社のブログを読みまくりましょう

    他社のブログは、いますぐ参考にできる技の宝庫です。文章の構成、記事タイトルのつけ方から、ブログのカスタマイズまで、たくさん読み比べて知見を貯めましょう。よい手本を見つけることが上達への近道です。

  • ブログにアウトプットする社内文化を育てましょう

    なにもないところからブログのためにアウトプットをひねり出すのは困難です。まずは、毎日メモを書いて共有する社内文化を育てるところから始めましょう。アウトプットへのハードルは、組織で乗り越えていきませんか。

    TIPSはてなではエンジニア評価軸のひとつに「学びとオープンネス」があり、業務時間中に技術ブログを書くことが推奨されています。

皆さんの会社では、どのようにして技術ブログに取り組んでいますか? ぜひブログに書いて教えてください。はてなは、あなたのアウトプットを歓迎します。