ワクワクドキドキするようなミステリー小説を皆に読んでもらいたい、読んでみたいという人は是非一度!
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『火蛾』の作者の24年ぶりのデビュー2作目。ミステリというよりも、江戸川乱歩や京極夏彦、『薔薇の名前』のような幻想忌憚的な面白さで読ませる貴重な作者といってよいだろう。 舞台は古代の中国の唐の時代、腹を十文字に切り裂かれ、心臓と肝臓が抜かれていた死体の連続殺人事件が起きたとうわさを聞いた。主人公の進士は友人の奴隷の崑崙奴にそそのかされて、事件を探っていくのだが。 進士や道士など固有名詞がわからず中…
こんばんは! 葉真中顕(はまなかあき)の「ロスト・ケア」(2015/2、光文社文庫):あなたは介護の経験がありますか?私は約3年の介護経験があります。最初は生きがいのように感じられた介護生活が、要介護者の病状の進行に連れて果てしない重荷となっていく、そして亡くなった時に感じたのが悲しみよりも安堵感と解放感であったことが、後に消えることのない罪悪感として残る。私にとっての介護はそういうものでした。 …
白魔の檻作者:山口未桜東京創元社Amazon 昨年度本ミス第7位の作品。 フーダニットで驚かせてくれた処女作「禁忌の子」に続く第二弾。 非常に真っ当な本格ミステリ。 きっちりと筋の通ったロジックは魅力的でもある。 ただ、やはり処女作のような外連味はなく、 読者が主体的に論理を追いかけられるタイプでもない。 綺麗に構築されてはいるが、賞賛したくなるほどの ずば抜けた魅力ポイントがあるわけでもない。 …
1991年発表の本書は、以前「凍てついた夜」を紹介したリンダ・ラ・プラントの警察小説。英国グラナダTVで放映されたシリーズの脚本を、自らノベライゼーションしたもの。多少コマ割りが早いかとも思うのだが、TVドラマとは思えない本格的なミステリーに仕上がっている。作者の、脚本&小説二刀流の完成度を示すものだ。 主人公ジェイン・テニスンは、ロンドンのサウザンプトン・ロー署の主任警部。捜査指揮をする立場にあ…
今回は2021年に刊行された紙城境介『僕が答える君の謎解き:明神凛音は間違えない』を取り上げる。これはエラリー・クイーンの問題意識を一歩先に進めたような、優れた作品である。この記事では「推理」の二重の役割に注目しながら、本作を論じてみたい。 【以下、本作の核心に触れる。またクイーン作品のある趣向にも言及するので注意されたい。】
▶あらすじ あのH・P・ラヴクラフトが多大な影響を受けた鬼才ホジスンは、異界への憧憬と恐怖を大海原に求めた。本書には、闇の海から聞こえる奇妙な声が、キノコに覆われたとある島の怪異を語る傑作「夜の声」をはじめ、死の海サルガッソーや海に浮かぶ石の船、さらにはカビに呑みこまれた廃船などにまつわる海洋奇譚全七編に、<カーナッキ>シリーズの先駆「水槽の恐怖」を収録した。 (個人的な)点数 8/10 バミュ…
「裏切り」 終章 翌日、翔一と桜子は片倉家の近所にある公園にいた。 「今回の事件は強盗殺人に偽装した怨恨による殺人事件だと思っていました。二種類の凶器が使用されたのも確実に相手に止めを刺すためだと思われた。しかし、事実はそうではなかった…」 「全てはお姉さんである梢さんを守るために行ったこと…そうよね?」 二人に呼び出されていた詩織は俯いたまま小さく頷いた。 「近所の方の証言でフードを被った人物が…