ジャンル問わず小説を書いている人のブロググループです
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日曜の早朝。リビングのソファ。 おとうさんの左肩に右肩をぽみゅ、とくっつけて、 「あのね、おとうさん。わたし、利比古(としひこ)を癒やすのにエネルギーを使っちゃったの」 と、甘える。 「おれに肩を預けたら、エネルギー回復するんか?」 おとうさんのそんな問いに、 「……うん。」 と、甘い声を絞り出して答える。 ホントは、そこまで消耗してないんだけどね。 このフロアにおとうさんとわたしだけ。貴重な時間…
エッセー誰でも超人 (一) ティラミスという人気のドルチェ・イタリアーノがある。その名の意味は「私を上に引き上げて」。意訳すれば、「最高の気分にさせて」ということになる。「上」という位置の人類共通のイメージは、上は天国で下は地獄、上は高い地位で下は低い地位、上からは見下ろせ、下からは仰ぎ見るということだろう。 登山家でなくても、誰もが高みから下界を見下ろしたい欲望は持っていて、自助努力でそれを成し…
あらいくまたんです。 《^=・(⊥)・=^》 由々しき事態に陥っております。( ´艸`) 前回の出版後。 次の執筆に取りかかる前に、 「マンガ制作を効率化したい」 という大義名分のもと、 AIをいじりはじめた。 省略できる工程があるかもしれない。 自動化できる部分があるかもしれない。 そう思ったら、もう止まらなくて。 結果。 沼にはまった。 どっぷり、はまった。 使いこなせる気配は一切なく、 ただ…
今日はデジタル絵です 玲子とマルス
www.youtube.com 乾いた風が 頬をなぞって思い出だけが まだ呼吸してる誰かの声に 紛れるように笑った日々は 夢の彼方へ 取り残された心は行き場をなくしたまま名前のない悲しみにそっと縛られていく 二度と戻らない夜に 君の影を追いかけ冷たい月明かりだけが 私を抱きしめる伝えきれなかった声は 空に溶けていった終わりを信じられずに まだ立ち尽くすだけ 忘れたはずの 痛みの奥で今も静かに 脈打…
「おプペりのとこすいません」 隣の席でパソコンの画面に向かっていた西山田が、なにやら差し迫った口調で声をかけてきた。西山田は入社一年目の後輩社員である。「別にそんなプペッてるわけじゃないけど、どうしたの?」 私はたしかにややプペり気味ではあったが、ちょっと先輩らしい余裕をかましたくなって鷹揚な態度を見せた。「ここの文字をいったんどこかにプペッてから、もう一度こっちにプペり戻したいんですけど、どうや…
駅のホームのベンチで、電車を待っていた。隣におっさんが座っていた。くたびれたおっさんだった。ふいにおっさんが咳き込んだ。激しい咳だった。コロン。おっさんの口から、何か硬い物が飛び出てきて、コンクリートの床に落ちた。それは一発の銃弾だった。おっさんはそれを拾い上げた。うんざりした表情を浮かべていた。おっさんはしばらくその銃弾を手の中でもてあそんだ後、上着のポケットに突っ込んだ。そして、おもむろに、右…
「コーヒー豆自家焙煎店」とは店主が自ら豆を焙煎して売る店のこと。 2000年代後半からスペシャルティーコーヒーが人気となり参入者が増え、2010年代後半には焙煎機が不足するほどのブームになりました。 2026年の今は、競争が激しくなってきています。 エカワ珈琲店は「名前より中身」を重視し、スペシャルティーにこだわらず美味しい豆を小さな焙煎機で丁寧に焼き、焼きたてを直接届けています。 【1】街の小さ…
揺れが街に触れるとき(第三編) 1. 朝のニュースが、生活の音を少しだけ濁らせる 2. 通勤電車の揺れが、いつもより不規則になる 3. 夕方、夫の声が街のざわめきと同じ温度になる 4. 夜の食卓で、外の音が会話の隙間に入り込む 5. 深夜、街の光がわずかに揺れて見える 6. 翌朝、街の揺れは消えていたが、ふたりの揺れは残った 揺れが街に触れるとき(第三編) 1. 朝のニュースが、生活の音を少しだけ…
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