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〈第一話 静雨譚〉 雨は、降り続いていた。 それは濡れない雨。 雲の縫い目から零れ落ちるような細い粒子は、掌に受けても水滴にはならず、ただ微かに肌をくすぐって消えていく。 この雨が降り始めてから、季節は変わらなくなった。冬は遠のき、夏も来ない。街は、同じ温度と光の中で緩やかに時間を繰り返している。 世界の人口は半分になった。 消えたのか、去ったのか、それともどこかへ移されたのか──誰も知らない。た…
第一章 「水無瀬晶の弟」 俺の姉について話しておきたい。 水無瀬晶は厭なやつだ。無神経で傍若無人でニコリとも笑わない。性悪な女だ。 姉といっても、血は繋がっちゃいないんだけど。ただうちの母親とあいつの父親が結婚しただけ。よくある話だ。晶と俺とは血が繋がっていない。ーーーそれを俺は喜ぶべきなのかもしれない。あんなに生きづらそうにしてる義姉を見ていると余計に。厄介な性質を、もしも俺も受け継いでいたらと…
澄んだ雲を見ていた。 昨日見た星空の光と重ね合わせるように。 遠い後悔という名の霧に隠れた、君と過ごした思い出が今も脳裏にこびりついて離れない。 「一体何処で間違えたのだろうか。」 ある片田舎の駅から離れた小さなワンルームで男は呟いた。 彼がその廃れた借家を住処として選んだのは、ただ単に家賃が安価であるという理由のみであった。彼は元々東京のある小さな映像制作の会社に勤め、糸を紡ぐように細々と日々を…
親になった者として二次大戦下の話を読むのは辛く悲しい。 戦時中に踏み躙られた文化や人命のことばかりに打ち震えてきたが、そこに確かに存在した子供たち、そして彼らを思う母、そして一部の善き父たちが犠牲になったことを微かにでも感じるだけで、文字や映像から膨甚な痛みと苦悩が溢れ出す。 実在に悩んでいた若き日々、窮屈な日常の苦悩を溶かす戦火の悲惨は、善き知恵、善き刺激として私を長く支え導いた。しかし幼き子供…
第1章|招かれざる訪問者 「山奥って聞いてたけど……ここまでとは」 ぬかるんだ地面に足を取られて、靴の底が湿った。 くねくねとした山道を越えた先にあったのは、霧に包まれた、古びたロッヂ。 ……静かすぎる。鳥の声もしない。 (無言で空を見上げる) 美琴。無口だけど、一番信頼できる親友。 この課外学習も、彼女がいたから参加した。 でも、ロッヂの入り口…… 開いてる。 「先生、先に来てるはずじゃなかった…
題名:ハガクレ少女症候群像 投稿歴:特になし 概要:現代SF+女子高生の青春物語、ほんのり百合風味。現実世界さながらの臨場感を備えた仮想世界で、真剣をもって斬り合う「ハガクレ」という競技に青春を燃やす女子高生たちの物語。大企業の令嬢として生まれ育ち、自分の存在意義について悩む時子、ミステリアスで本心の読めない由美、剣術道場の跡取りとして父親と争うめぐるの3人は、それぞれ真剣勝負を通じて自分なりの答…
ドナウ連邦建国史をWikipedia風に楽しむため「ドナウ連邦建国史Wiki」を創設しました。 記事数はまだ多くありませんが、現在執筆中ですので温かい目で見守ってください。 wiki.donauism.orgまた、ほぼ休眠中のツイッターに代わってBlueskyのアカウントを作成しました。 建国史Botを凍結したイエロンを許すな。 bsky.app
第一部:事件概要 報告書番号:2045-RK001 作成者:ヨコハマ中央署 特別捜査課 巡査部長 タカハシ 作成日:2024年12月31日 概要 2024年10月中旬から12月下旬にかけて、ヨコハマ市街地北部の廃倉庫地帯において、失踪事件および怪異現象が連続的に報告された。本報告書は、発生した計4件の主要事案を基に、現地調査および被害者家族・目撃者の証言をまとめたものである。なお、本事件において直…
明けましておめでとうございます 2025年が始まりました。皆様にとって本年がよい一年になりますように。 Happy New Year!
遼真達は休憩を入れて、心を強くして再度霊査に入る。2021年8月20日夜、粕夫が鴬子へ「明日、ドライブにでも行くかい?」「ドライブ?どこに行くの?」「宇都宮市の北側で船生街道沿いの下小池町にある雷電山まで行こうかなと思ってる」「雷電山?ふーん、何かあるの?」「あまり人も来ないし山頂からは景色も綺麗らしいらしいよ。 最近、仕事が立て込んで忙しかったから骨休みだな」「へぇいいよ。何か良い事あったの? …
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