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エッセー誰でも超人 (一) ティラミスという人気のドルチェ・イタリアーノがある。その名の意味は「私を上に引き上げて」。意訳すれば、「最高の気分にさせて」ということになる。「上」という位置の人類共通のイメージは、上は天国で下は地獄、上は高い地位で下は低い地位、上からは見下ろせ、下からは仰ぎ見るということだろう。 登山家でなくても、誰もが高みから下界を見下ろしたい欲望は持っていて、自助努力でそれを成し…
「おプペりのとこすいません」 隣の席でパソコンの画面に向かっていた西山田が、なにやら差し迫った口調で声をかけてきた。西山田は入社一年目の後輩社員である。「別にそんなプペッてるわけじゃないけど、どうしたの?」 私はたしかにややプペり気味ではあったが、ちょっと先輩らしい余裕をかましたくなって鷹揚な態度を見せた。「ここの文字をいったんどこかにプペッてから、もう一度こっちにプペり戻したいんですけど、どうや…
咲いて散れ もう一度人間に生まれかわりたい? という問いに、 私はずっと「もう今回で十分」 と答えてきました。 社会に生きるという事は私には困難が多く、 また自分自身の「質」に対して、 もがきに、もがき苦しんだからです。 だからこそよく、私は人に聞きました。 「今回の人生が終わって、 もし輪廻転生があるなら人間に生まれたい?」 「また人間に生まれたい」 という答えを聞くと、 ああ、と言葉にならない…
今回の「Blue あなたとわたしの本」では、拙著「カフェ・マジックアワー」の書評をシェアしたいと思います。詩人であり、小説も書かれる 佐間 啓介氏 のレビューです。初出は文芸誌「Faith」。 僕は書評・「帰還せよ」を拝読し、いたく感激したのです。それで佐間氏に連絡をとり、「はてなブログ」への転載を打診したところ、ご快諾いただいたというのが経緯です。 ただ、佐間氏のレビューをこれから読まれるあなた…
我が家の裏庭の蜜柑、今までで一番の豊作でした。大きさや形にばらつきはありますが、だいたい温州みかんより2回りか3回り大きいものがなります。 檸檬型のものも1つだけできて、割ってみたら房は2つでした。香りが強くみずみずしくて、食べてみたらかなり美味しかったです。 蜜柑の木は1本ですが、おそらく300個くらいたわわになり、重みで太い幹が曲がってしまった程です。だんだん傾いていくようなので、ハシゴを使い…
「久しぶりじゃないですか、元気でしたか」 幸平が弾むような声をかけたが赤木さんはそれには答えず幸平のお腹を見るなりポンポンと二つ三つ叩いて「はあ、腹が出たな」と言ってワハハと笑った。当時と比較するとやや痩せているように見えるが割と元気そうだった。仕事は相変わらずですかと問うと、今は隣町の部品工場で働いているらしくて、それは良かったと幸平が言っても、そうでもないと言う。慣れない仕事だから嫌なことが多…
占いを信じるタイプではなく 占いが苦手だったワタシが 0の時代に手を付けたものが 占いだった タロットを学び・・・ でもそれよりも先に触れた占いが 宿曜占星術だった 当時 どうしても頭から離れてくれない人がいたり それらの方の後ろの人がヘルプを求めてきたりと やっかいな日常を送っていた頃・・・ 当時の歌の先生から聞き 宿曜占星術を初めて知る 自分の特性を見たときに 「これ、誰ですか?」 が第一感想…
『鳥たちの見た夢』の本編「第八部 烈日の朝」を一括更新しました! サイト開設21年目。 長らく本編が止まっていた『鳥たちに見た夢(R-15)』。 架空中国の群雄割拠終焉からの建国記。 『第八部 烈日の朝』公開! 原稿用紙 161枚程度 記録的な猛暑であった建平三年の八月。苛烈だったのは暑さだけではなかった。 『鳥たちの見た夢』 目次ページ https://kangetu.sakura.ne.jp/…
その部屋はとても居心地がよかった。これまで付き合ってきた女性の、どの人の部屋とも違っていた。圧倒的に居心地のいい部屋だった。広いわけじゃない。匂いとか、そういうことでもないと思う。 初めて入った時から、奏人(かなと)はそう思っていた。こんなに居心地の良い部屋は今までなかったよ、と彼女に言ったら、彼女は、どんな人と付き合ってきたの、と笑っていた。だけど、本当にこの部屋は特別だと思ったのだ。 その部屋…
☘季節は入り混じっております。」 雁風呂といふ真かなしき嘘もある 月今宵二つ並んだ影法師 しづり雪誰かの声を聞いたやう 着ぶくれてやさしくなれる妻とゐる 盤上の駒の静謐寒夕焼け 農の所作えびすの舞ひや朳(えぶり)摺り 炉話や死者陸続と訪ひたまふ 囀りを夜明けの夢に溶かし込む 赤らする頬のまろさや卒業歌 来し方をくるむ小さき雪まろげ
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