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フランスの詩人・作家ネルヴァルの「シェリ」を読み終えた。1854年に発表した短編集「火の娘たち」の中の一篇です。 主人公「ぼく」の三つの恋のお話です。一つ目の恋の相手は幼いころにあこがれた少し年上のアドリエンヌ。彼女への恋心はそれと自覚しないままずっと通奏低音のように「ぼく」の中に生きている。村の祭りで接し、歌声を聞いただけなのに。二人目は同じころの幼馴染シルヴィ。純朴な村娘。親しすぎて気づかなか…
民衆への愛 ガルシア=マルケス『百年の孤独』 渡部 唯生 本作は一九八二年にノーベル文学賞を受賞した著者の代表作であり、二十世紀文学の最高峰の一つに数えられることも少なくない。ラテンアメリカ文学の世界的なブームの中核となった作品であり、その評判の高さは今更繰り返すまでもない。本作は一九六五年に発行され、間もなく各国に翻訳されて世界的なベストセラーになった。日本の多くの作家もこの作品、そして『族長の…
変わり者たちの秘密基地 国立民族学博物館:ミンパクチャン著のレビューです。 ☞読書ポイント 感想・あらすじ ミンパクチャンプロフィール 合わせておすすめ ☞読書ポイント なにがそんなに変わっているのか?国立民俗博物館は巷で結構話題になっていたりする。本作を読むと、他の博物館と圧倒的な違いと、その個性と魅力にやられてしまう。読み終わると、この異世界へかならず行きたくなります。これから行く人は必読の書…
▶5時起床。 寒い。 ふとんから出るのが辛い季節がやってきた。 いつものように熱くて苦い珈琲を淹れ、いつものように小一時間ぼんやりと過ごす。 毎朝30分ぼんやりしているとして、1年は365日なので、掛ける365は10950分、時間にすると182.5時間、日数になおすと7.6日である。 凄いな。 ワタシは、1年間に1週間(正味の1週間)、ただボーッとしているのである…。 ボーッとしつつ、ホッド・オブ…
「文豪クリームソーダ」 恒例となった丸善ジュンク堂書店の「文豪クリームソーダ」。 今年は「文豪ストレイドッグス」とコラボレーションでの開催です。 芥川龍之介の「羅生門」、中島敦の「山月記」、太宰治の「人間失格」をイメージしたクリームソーダが提供されています。 いただいたのはもちろん「羅生門」ソーダ! 前回の「杜子春」は逃してしまったので、今回はいただけて良かった。 「ラズベリーの赤が竹炭の黒を溶か…
先日出張で四国に行きました。近所にもお遍路の寺があったり、こんぴらさんがあったりしたので、せっかくだからと観光してきました。定年したらのんびり旅館に泊まりつつお遍路したい…と思うのは日本人の性じゃないかな思います。 金刀比羅宮、奥院、めっちゃ登る。 香川ということで、お遍路の方も食べていたある店のうどん さて、四国に来たならば御当地作家の本を読まねばならぬだろうとこの度、初めて坂東眞砂子先生の著作…
自分がはじめて本を読んだときのことを思い出している。といっても明確に記憶があるわけではないので、母から何度も聞かされた話を思い出すだけだ。たぶん三歳か四歳とかそのあたり、私は大人が読み聞かせる絵本の内容を一字一句暗記するような子どもで、大人が読み間違えを少しでもしようものなら「そこ違うよ」と指摘していたらしい(どんな子どもだ)。さらに「保護者の方へ」的な部分も読めとせがみ、その部分も暗記していたら…
本日はカルチャータウン広島校さんにて源氏物語講座を行いました。今日読んだのは手習巻。参加者は10名でした。 次回のご案内↓ テーマ:夢浮橋巻を読む日時:2026年1月15日(木)10時半~12時場所:カルチャータウン広島校 (広島市中区宝町2-1フジグラン広島4階)受講料:1650円/回(税込) ※別途、カルチャースクールの入会金が必要です。持参物:筆記用具 興味を持ってくださった方はカルチャータ…
日本語タイトルが? まず、最初からクレームのような内容で申し訳ないが、元々英語で書かれている本書を翻訳者の方が日本語に翻訳、その際に日本での出版時にタイトルを変更している。これが読み始めてすぐに、すごく違和感を感じさせる。作者のアグネス・アーノルド=フォースターさんは、丁寧にノスタルジアという用語が生まれた背景から、その歴史まで実例をしつこいぐらいに入れながら、説明している。その内容を読むと、確か…
noteから転載します。 https://note.com/takayamakyoko/n/na6e08366a51e
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