文藝、創作、現代詩、思想、批評、藝術、音楽、哲学… 「ことば」のためのグループ。
はてなブログを持っていれば、誰でも参加できます。
Blue あなたとわたしの本 274 カフェ・マジックアワー (後編・完結) 智(とも) やがて青年は最上階に着いたようだった。階段がとぎれていた。上へと向かう手段はもうどこにもない。がらんどうの、船の甲板(かんぱん)を連想させる、赤みがかったデッキに立っていた。建物の白い壁面が右手につづいている。窓のひとつもない。だが、のっぺりとしたその壁に、みどり色に塗られた扉が嵌めこまれている。このドアから…
どうも。サークルクラッシュ同好会アドベントカレンダーには初参加だ。 いま、早起き習慣のために始めたコンビニバイトの三時間シフトをこなした後にこの記事を書き始めている。というのも、今朝のバイトのトイレ掃除のタスクで、なんとも強烈な光景を目撃してしまったからである。 それは、その店舗に三つあるトイレうちの一つ、男女共用トイレの中で、なのだった。蓋のない設計となっている衛生的に遺憾な便器(洗浄時の飛沫の…
芥川龍之介賞 候補作 久栖博季 「貝殻航路」(文學界 2025年12 月号 ) 坂崎かおる「へび」(文学界 2025年10 月号) 坂本湾「BOXBOXBOXBOX」(河出書房新社) 鳥山まこと「時の家」(講談社) 畠山丑雄「叫び」(新潮 2025年12月号) 直木三十五賞 候補作 嶋津輝『カフェーの帰り道』(東京創元社) 住田祐『白鷺立つ』(文藝春秋) 大門剛明『神都の証人』(講談社) 葉真中顕…
<今回も見事にジャンルがバラバラで楽しかったです> おはようございます!ちくわです。 この何だかよくわからない人生に問い続け、その「わからなさ」を日々味わって楽しんでいきたいです。 私が参加していたある読書会の知り合い同士で始めた「哲学カフェ」。 2020年より主にオンラインの場(ZOOM)で開催しています。 ※今のところ、クローズドでの開催です 今回は、第122回開催になります。 前回開催の記事…
国際協力NGOでフィリピンのスラムの貧困層の支援をしているのですが、代表の自分は、動物大好き、なこともあり、現地の動物保護施設を提携して、支援活動をしています。山の中にあるこの施設には、たくさんの犬や猫が保護されています。多くは、通りで倒れていたりする野良や捨て犬等です。ただ、フィリピンには、昔の日本のように、そこら中に野良犬がいて、いえ、飼い犬も外でふらふらしていて、どっちだかわからなかったりも…
12月13日 この投稿が目に入って、複雑な気分になった。 ☆お知らせ☆ (拡散希望)新潮社より版権を引き上げた私のデビュー作「縁を結うひと」(単行本発売時は「ハンサラン 愛する人びと)KADOKAWAより二次文庫として出版することが決まりました。発売日など詳細はまたお知らせします。… — 深沢潮・「はざまのわたし」(集英社インターナショナル) (@fukazawaushio) 2025年12月12…
上位層には無数の種類があります。しかし、大きくは次の三つに集約して表記することができます。 富の上位層 血統と位階の上位層 精神の上位層 これらの区分は主にショーペンハウエルによって提唱されているいわゆる「貴族」の概念に基づいたものです。この世の大体の上位概念であれば、概ねで彼の理論の射程で捉えることができます。 三つの上位層を一つずつ見てみましょう。 まず、富の上位層について……。この人種の人々…
冷えに震える冬の朝。黒豆と雑煮で、腸から整える温活スタート。 1. 今年のおせちは一工夫で健康でスタートダッシュ 年末年始に食べるおせち料理は、長寿や繁栄、健康を願う日本の伝統食文化です。薬膳の視点を加えると、おせちは「冬の養生食」としてさらに力を発揮します。冷えや疲れ、眠りの乱れなど、冬に起こりやすい不調を整えるために、今年は薬膳的に「ちょい足し」してみませんか? 2. 薬膳おせちの基本原則 薬…
民衆への愛 ガルシア=マルケス『百年の孤独』 渡部 唯生 本作は一九八二年にノーベル文学賞を受賞した著者の代表作であり、二十世紀文学の最高峰の一つに数えられることも少なくない。ラテンアメリカ文学の世界的なブームの中核となった作品であり、その評判の高さは今更繰り返すまでもない。本作は一九六五年に発行され、間もなく各国に翻訳されて世界的なベストセラーになった。日本の多くの作家もこの作品、そして『族長の…
『丸橋忠弥』は河竹黙阿弥のいつもの台本を、わずかながら整理してわかりやすくしたものになっている。竹柴潤一の補綴、西森英行の演出という、この数年尾上松緑とともに講談をもとにした新作を世に出しているチームである。この『丸橋忠弥』ももとは講談であり、一連のシリーズの番外編といったところ。そんなに頻繁に上演される作品ではないが、ブラッシュアップして後世にのこすだけの価値はまだまだある。 松緑はにどめとなる…
次のページ