海外文学が好きなひとのためのグループです。イメージは生田耕作が設立した出版社、奢覇都館の謳い文句、「低俗と量産の時代に、敢て問う誇り高き少数者の声」。
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▶年が明けてすでに1カ月。 何事もなく、光のように時は過ぎ去り、わたしの日常はたいして変わらない。 今日も、5時過ぎに起きて、苦くて熱い珈琲をちびちび飲みながら読書。 若い頃から、音楽を聴き、映画を観、本を読んできたが、けっきょく本だけが残った気がする。 今でも音楽は聴くし映画も好きだが、どちらもべつに無くなっても良いかなって気はしている。 渇望しないと言うか。 本は、なくなると困る。 じつに困る…
理想(1861年版) シャルル・ボードレール/平岡公彦訳 それは決してあんな挿絵のカットの美女たちなどではない。 益体もない世紀の生んだ、あんな傷物の製品では。 あんな編上靴履きの足や、カスタネットつきの指でもない。 私のもっているような心を満足させられるものは。 施療院行きの美女たちの囀る群れのことならもう、 萎黄病好きの詩人、ガヴァルニにでも任せておくとしよう。 なぜなら、あんな蒼ざめた薔薇た…
Wordpressで新ブログを作成しました。 formless-archiv.site このご時世に広告無し・利益ゼロ(レンタルサーバーなので赤字)の完全な自己満足世界です。 溜まった本のメモを移転するといったものの、ほぼ書き直しに近いものもあるので、時間がかかる見込みです。
千葉の郊外から東京の学校に通っていた日々、満員電車の路線図を眺めながらよく想像していたことがある。 まるでその中心に通い詰める路線の数々は、体内に張り巡らされた動脈のようだと。 血液として酸素と栄養素を搾り取られ、疲れ果てた我々は、やがて静脈に流されて帰路に着く。東京に集中された路線図は、その血液を集中された巨大な脳みそそのものなのだと。 あるいはそこで知識や経験や給料を得て、それぞれの地に栄養と…
民衆への愛 ガルシア=マルケス『百年の孤独』 渡部 唯生 本作は一九八二年にノーベル文学賞を受賞した著者の代表作であり、二十世紀文学の最高峰の一つに数えられることも少なくない。ラテンアメリカ文学の世界的なブームの中核となった作品であり、その評判の高さは今更繰り返すまでもない。本作は一九六五年に発行され、間もなく各国に翻訳されて世界的なベストセラーになった。日本の多くの作家もこの作品、そして『族長の…
index 2025年に読んで良かった本(AI時代に人間を考えるための)1/5 『デカルトの誤り』 『脳の本質: いかにしてヒトは知性を獲得するか』(2025年に読んで良かった本 2/5) 『ハチは心をもっている: 1匹が秘める驚異の知性、そして意識』(2025年に読んで良かった本 3/5) 『オートポイエーシス: 生命システムとはなにか』(2025年に読んで良かった本 4/5) 『ウィトゲンシュ…
やっと25m泳げだけど身体がと言うか右腕がうまくあがらない。水面をかすってしまう。筋肉の衰えもあるのだろうけど思った感じに動いてくれない。何度やっても考えて泳法やリズムを変えても思ったとおりにならない。基本的に推力が足りていないとは思うけどそれ以前にやはり肩が回らないのだろうなぁ。あとどのくらいかかるのかな。
R・A・ラファティの短篇は、得てして「ホラ話」という言葉で語られがちで、判っている人が判った上で褒め言葉として言う分には問題ないのだが、反面それゆえ、「シリアスなSF」を好むSF読者には読むまでもない「別物」「脇道」と思われてしまいかねないきらいがある。この『九百人のお祖母さん』だって、そのコミック風味の表紙絵から、ユーモアSFだとかライト・ファンタジーだとかの読みやすくて歯ごたえに欠ける軽い短篇…
この記事はtwitterの読書家界隈に定着した文化であるところの#名刺代わりの小説10選を輸入して作られたものである。140字の牢獄に囚われたtwitter民たちが、わずか10作の小説のタイトルに託した自己紹介、または決意表明だ。 本記事はそうした10選に加え、裏10選を選定して記事にしたものである。 ブログとtiwtterでは媒体特性が異なるので、もしかすると長年このブログをお読みいただいている…
第一章 「水無瀬晶の弟」 俺の姉について話しておきたい。 水無瀬晶は厭なやつだ。無神経で傍若無人でニコリとも笑わない。性悪な女だ。 姉といっても、血は繋がっちゃいないんだけど。ただうちの父親とあいつの母親が結婚しただけ。よくある話だ。晶と俺とは血が繋がっていない。ーーーそれを俺は喜ぶべきなのかもしれない。あんなに生きづらそうにしてる義姉を見ていると余計に。厄介な性質を、もしも俺も受け継いでいたらと…
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