海外文学が好きなひとのためのグループです。イメージは生田耕作が設立した出版社、奢覇都館の謳い文句、「低俗と量産の時代に、敢て問う誇り高き少数者の声」。
はてなブログを持っていれば、誰でも参加できます。
概要 アンミアヌス・マルケリヌス『歴史』第20巻第8章の注釈付き日本語訳です。ユリアヌスは自分がやむなく皇帝就任を受け入れた経緯を釈明する書簡を認め、ペンタディウスとエウテリウスに託してコンスタンティウス2世のもとへ派遣します。ガリア道長官フロレンティウスは逃亡し、それに対しユリアヌスは寛大に対応します。4世紀後半ローマ帝国の政治情勢を伝える貴重な史料です。 « 前の記事へ 目次へ戻る 次の記事へ…
2022年に刊行され、2023年のピューリッツァー賞(フィクション部門)を受賞したエルナン・ディアスの『Trust』(トラスト―絆/わが人生/追憶の記/未来―、井上里訳、早川書房、2023年)は、20世紀前半のアメリカを舞台に、富と権力、そして「真実」とは何かを問い直す長編小説である。本作は単なる金融小説でも歴史小説でもなく、同じ出来事を異なる視点から描いた四つの文書によって構成される実験的な作品…
青い鳥(エピナル版画工房/絵物語1860年) L’Oiseau bleu (Imagerie d’Épinal — Contes des Fées 1860) 原作:ド・オーノワ夫人(Madame d'Aulnoy, 1650 - 1705)版画:エピナルのペルラン邦訳:萩原 學 エピナル版画Images d’Épinal 序 『鈴を着けた少女』(1854以前)は、『青い鳥』及び『眠れる森の美女』…
FIFAワールドカップの日本の対戦国に合わせたシリーズ、今回はブラジル。 ブラジルポルトガル語を取り上げてもよかったのだが、一度「アイスクリーム」の話題で少しだけ取り上げている。 tagengo-cafe.hateblo.jp どうせなら違う言語で、となるとどうしても少数言語になってしまう。 ブラジルの少数言語には、言語学界では超有名なものがあるが、今回は取り上げない。 今日は、トゥピ語。 トゥピ…
定期的に行っている備忘録。 2026年1月から6月で読んだビジネス書籍は以下である。★を付けたのは私が良書だと思った本だ。 ----- 戦略コンサルの技術(著:長谷部智也)★ コンサルだけで知っている伝え方のテンプレ(著:田中耕比古) BCGが読む経営の論点2026(編:ボストンコンサルティンググループ) BCGプライシング戦略(著:ジャン=マヌエル・イザレ) 新規事業の経営論(著:麻生要一) 北…
「フランス人は冷たい」は誤解?「Bonjour」言わない奴は人間扱いされない掟 Salut(サリュ)!フランス在住の私です!みなさん、フランス旅行に来た友達から「フランスの店員さんって、なんか冷たくない?」「英語で話しかけたら無視されたんだけど!」なんて愚痴を聞いたことありませんか? 実はこれ、フランス人が意地悪なわけじゃないんです。実は、フランスには日本とは全く違う「透明なルール」が存在している…
世間さま ④〈完結〉 智(とも) 部屋のすみにいる生き物に、抑揚(よくよう)のない口調で夫が話しかける。きみは、あたまの煙突から、いったい何を出しているんだい。よかったら、教えてくれるかい。 これ、デスか? 一瞬、息が止まった。部屋のすみへ視線を振った。四角い生き物が答えていた。その声を、初めて聞いた。男のような、女のような、人工的に作り出されたようでもある、とらえどころのない声だった。 べつにた…
|一性《ワンネス》 ——雪雄子の芸術を観た後の|覚書《おぼえがき》 「信濃の国 原始感覚美術祭2025-水のやまづと」宵祭り公演 https://www.youtube.com/watch?v=9DOlFD1YF_I これは見たこともないもの。ずっと忘れていた懐かしいもの。言葉がその動きを捉えることはできない。それでも表さなければならないのなら、その言葉は《|一《いち》》。ゼロではない、生きている…
お知らせです。 5月22日に翻訳を担当した『オルターエゴ』(アナ・C・サンチェス、KADOKAWA)が発売されました。 www.kadokawa.co.jp ずっと親友のエレナに片想いしていたノエル。 ところがエレナに彼氏ができてしまい、ノエルの恋は撃沈。 絶望したノエルは、知らない女の子に恋の悩みを打ち明けるのだが、その子はエレナの「もうひとりの親友」のジューンだということが判明する。 死者の霊…
逃亡者は北へ向かう 柚月裕子新潮社 Audible あの震災から15年、まだ歴史上の出来事にはなっていない。その震災直後の混乱を犯罪小説の舞台にするというのは、どんなものかと思った。さらに、プロローグでは、避難所の体育館に犯人が立てこもる終盤の場面が描かれる。そのため事件の結末はおおよそ予想できてしまう。今までに読んだ著者の作品『合理的にあり得ない』『最後の証人』の軽さから、期待もせずに読み始めた…
次のページ