読んだ本の書評を書く人のグループです。
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祖父母や実家で飼っていた犬とウサギがなくなってもう数年が経つが、いまも自分の中に同居している。時系列も場所もばらばらだが矛盾せず同時代を共に過ごしている感覚がある。それらの存在が自分を鼓舞し生きよと訴える。本を読みそんなことを思った。 ハン・ガン「別れを告げない」は済州島4.3事件を元に描かれた小説だ。読書会に参加するにあたり2度読んだが、これまで丹念にテクストを読み込んだ小説は生まれて初めてかも…
横関大をどこから読めばいいか迷うとき、いちばん手堅い近道は「この作家が得意な熱量」を先に味わうことだ。恋愛の軽さ、犯罪の冷たさ、警察の現場感、そして世相のざらつきが、同じページの中で違和感なく同居する。その配合が合うと、作品一覧を眺める時間がそのまま読みたい気持ちに変わっていく。ここでは入口になりやすい人気シリーズと単発作を、まとめて並べた。 横関大という作家の手触り ルパンの娘シリーズ(恋愛×泥…
この詩は、あなたに何も教えない谷川俊太郎の『あなたに』は、矛盾を解消せず問いのまま手渡す、卒業詩です。シンプルな言葉の奥に、生きることへの深い眼差しが潜んでいます。本記事では作品の見どころ、特徴を未読者向けに解説しています。
風姿花伝 世阿弥 思うことあって、「風姿花伝」を読む。 「風姿花伝」は、本来は「能楽」の指南書であるが、能楽に限らず、広く芸術美学において、あるいは人生訓ともいうべきものの普遍性を示すものとして尊重されている古典である。 そのもっとも有名なところは「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」であるが、このたび改めて読み返したのは「年来稽古条々」の箇所である。 「年来稽古条々」は、年齢ごとの心得で、こ…
レイン (10)作者:吉野 匠アルファポリスAmazon 「レイン 10」:過去と現在が交錯する魂の激突、その深淵を解き明かす 「剣と魔法の最強戦士ファンタジー」という謳い文句を冠する『レイン』シリーズは、その言葉通りの壮大なスケールと、手に汗握るバトル、そして何よりも主人公レインが歩んできた苛烈な道のりで多くの読者を魅了してきた。数々の困難を乗り越え、強敵を打ち破り、その名を世界に轟かせたレイン…
キリスト教史の面白さは、その逆説性にある。例えば、宗教的信仰とは本来あくまでも個人の心情の内面的なものであり、世俗的な権力闘争とは無縁な非政治的なものだ。しかし、そうした個人の内面信仰の純粋さゆえに世俗の政治権力に対して、「宗教的寛容」たる個人の内面の信仰の自由を強く求めた結果、本来は内向的で非政治的な個人の信仰が、宗教戦争や宗教改革を介し、むしろ逆に外部の世俗の世界にて異常なまでの政治性を発揮し…
今日から妻の両親が我が家に泊まりに来た。 子供たちは朝から楽しみにしていた。妻たちは昼頃に最寄り駅まで迎えに行き、そのまま万博公園へ花見にお出かけ。私は夕方まで仕事をして、夕食前から皆に合流した。 夕食は、いつもの近所の魚料理屋。腹一杯ご馳走してもらい、帰りには快活倶楽部でカラオケに興じた。お義母さんが今度同窓会があり、二次会のカラオケが心配だと言ったからだ。 2時間ほど滞在し、それぞれに色んな曲…
こんばんは! 最初にお断りしたいのは、ちょっと打てない文字があり、表記がおかしいのをそのまま投稿します。 ロス・トーマスの「悪党たちのシチュー」(2026/2、新潮文庫):本国では1983年に発表されています(原あいは、Missionary Stew)。新潮文庫では、海外古典的作品の発掘シリーズを精力的に出していて、ロス・トーマスも本作も含めて3冊出版されています。前2作は 「愚者の街」(2023…
『地獄絵』 新人物往来社[編] 新人物往来社 地獄という概念は、洋の東西を問わず、世界の様々な地域に存在する。西洋で言えば、ミケランジェロの描いた「最後の審判」には地獄に堕ちて行く人々が描かれている。ダンテの『神曲』に描かれた「地獄編」は有名である。ギリシャ神話「オルフェウスとエウリディケ」から発想を得て、オペレッタ「地獄のオルフェ」が1858年に初演されたという。J.オッフェンバッハ作曲の「天国…
🚀 【新刊】ASD・発達障害の「生きづらさ」を1割にする:根性論を捨てた「6つの自己改革」システム 「なぜ、自分だけこんなに疲れるのか?」その正体は、あなたの性格ではなく脳と身体の“構造”にあります。本書は、生きづらさを“設計”で解決するための実践書です。 🛒 Kindle版ついに発売! 📢 ペーパーバック版も近日購入可能となります! 「努力できる人だけが救われる世界」から抜け出し、“動かなくても…
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