トピック一覧

働き方

責任を仕組みに押し付けると、何が起こるのか?──『知らぬまマシン──なぜ巨大システムはトンデモ決定をしてしまうのか』

知らぬまマシン――なぜ巨大システムはトンデモ決定をしてしまうのか作者:ダン・デイヴィスみすず書房Amazonこの『知らぬまマシン』は、タイトルだけだと意味がわかりづらいが、巨大なシステムの意思決定と責任についての本だ。たとえば、コールセンターが自動音声に置き換えられ、何か問題があって苛ついた顧客が電話をかけてもAIに次から次へとたらい回しにされ、結局最後は「問い合わせ窓口はここではございませんごにゃごにゃ」みたいなことをいって煙にまかれ、問題は解決せず、謝罪も発生しない。こうしたことが世間では平…

ただ準備が足りないだけ

最近雑じゃなくなってきた気がするのでより雑めに垂れ流すことにする。 自分が苦手だと思い込んでいたことが、苦手とかそういう属性次元の話じゃなくて事前の準備が足りないだけということがある。 たとえば、自分は「メールが苦手でつい見逃しちゃうんですよね」と言っていたことがある。Slackだとすぐ反応できるのにメールだと億劫になってしまうのだ。 少し時間を取ってラベルを整理したりSlackに連携して流すようにしたりすることで解決した。苦手とかではなくて、単に工夫のひと手間をサボっていただけだった。 人前で…

人による工数見積もりをやめて、AIに任せることにした

こんにちは、エンジニアの安達です。 これまでのタンプでは、新しい施策を検討するとき、事業部がやりたいことを整理し、それをもとにエンジニアがヒアリングを行い、開発チーム全員で工数を見積もっていました。 現在はこのプロセスを大きく変更し、事業部が要求定義を書き、AIがコードベースを確認しながら内容をレビューし、工数まで見積もる。その結果をもとに、事業部でロードマップの優先順位まで判断します。 つまり、エンジニアが関与しなくても、施策の工数見積もりと優先順位の判断ができるようになりました。 この記事で…

バングラデシュが日本に600万人の労働者を送る「計画」はないよと

スレッズを見てたら「バングラデシュが日本に600万人の労働者を送る計画」みたいな投稿が複数拡散してて*1、まあそんな計画は存在しないのだけれどかなり拡散してたので一応メモとして書いておく。 まず10月時点の拡散起点はおそらく「Kumashun@isfjcutebear」による以下の投稿と思われる。 https://megalodon.jp/2026-1015-0326-40/https://x.com:443/isfjcutebear/status/2110238376939167753 これは…

給食営業マンが「学校給食が貧相に見える」理由をざっくりと解説してみた。

内容が貧相な学校給食が話題になる機会が増えた。先日は富山県砺波市の学校給食が話題になっていた。 インターネットに貼られた画像に「量が少なすぎる」「お腹いっぱいにならない」「栄養価が不安」という声が寄せられる。「昔の給食は…」と思い出補正丸出しの声もあれば、「戦時みたい…」という過激な意見もある。「戦時中の飯」と評価する人は戦時中の飯を鮮明に覚えていて素晴らしいと思う。まさか…食べたことのない食事をたとえに出して批判するとかないよね…。 給食会社の営業部長である僕の当該記事の画像を見た正直な感想は…

雑談はセンサーになる──ふりかえりで言えない本音を拾い、チームを動かす

株式会社ビットキーの高橋秀一郎(しゅういちろ)です。 20年ほどSIerでの実装から要件定義、役割としてはプロジェクトマネージャや組織の長を経験したのち、2024年にビットキーへ入社しました。現在は社内のエンジニアリングマネージャー(EM)を支援する立場から、組織開発や技術広報に携わっています。 チームの中にいるのではなく、外から見守る「支援者」として複数のチームに関わる役割です。複数チームのスクラムマスターというのが一番分かりやすいかもしれません。 この記事では、スクラムのイベントをきちんと回…

会社員の反抗期

自分の働いている会社について、転職サイトに書かれた転職検討中(?)の人による口コミを、たまたま見かけた。 30代前半のコーポレート部門で働いている中途入社(キャリア採用)の人のようだった。周りでも転職する人が続いてるし、ここにいてもあまり未来が見えないし、自分も転職を考えたい、といった内容だった。 自分は40歳で、課長になって2年目、新卒入社、事業部門勤務と、その人とは属性が違っていて、同じ会社でもどう見えるかは結構違うんだなと思って新鮮な気持ちになった。 そのレビューを読んだ時に、そういえば自…

会社の枠をこえて次の世代を育成する必要はあるのだろうか。

僕は給食会社の営業部長だ。僕が新卒で働きはじめた頃、様々なタイプの営業マンがいた。当時の上司や先輩たちは唯一無二の営業マンを気取っていたが、占いや不正を武器にする超個性派をのぞけば、大きく分けて二つに分類できた。 足で稼ぐタイプと情報で動くタイプだ。 足で稼ぐタイプは終日会社に戻らず外に出ていて契約や案件を持ってくるスタイルだった。 実際には一日中どこかでサボっていて帳尻を合わせるやり方だった。仕事をする姿を見せないことでブラックスボックス化して立場を守っていた。結果的に会社に数字を持ってくるの…

私物Macと仕事Macのdotfilesとアプリ管理をmise bootstrapで管理しやすくした

自分の設定ファイルやインストールするアプリは、https://github.com/shibayu36/config-file のリポジトリで管理している。これまでは私物Macと仕事Macが全く同じになるように、雑にsymlinkを張るスクリプトで運用していた。新しい仕事用のMacをもらったのをきっかけに、私物だけ・仕事だけに入れるものをちゃんと分けつつ、セットアップの自動化の度合いも上げたくなった。そこでsymlinkで張る今の使い方を変えずに済むmise bootstrapを採用した。 変更…

FM TOWNSでアーケード移植に定評のあったVING社の末路

富士通が1989年に発売したパーソナルコンピューター「FM TOWNS」 多少強力なスプライト機能をハードウェアで搭載しており当時圧倒的シェアを誇っていたNEC PC-98よりはアーケード系ゲームの製作に向いていたが、スプライト機能以外は特にゲームに使えるグラフィック機能がないんでそういう用途はシャープ X68000に差を開けられ中途半端なイメージを世間では持たれており、実際ゲームラインナップ自体もPC AT・PC-98からの移植を除いてFM TOWNS専用・アーケード移植というとX68000に…

LLM Wikiの組織運用に向けて ── 陳腐化を防ぐ更新の仕組み

はじめに LayerX バクラク事業部 Platform Engineering 部 Enabling グループの shibutani です。 「この機能、実際にはどう動くんだっけ?」という問いは、QAがテストの期待結果を書くときにも、CSがお客様からの問い合わせに答えるときにも、日常的に発生します。答えを探す先はNotionの設計仕様書、Zendeskのヘルプ記事、GitHubのコードの3つに分かれており、しかもこれらの記述はしばしば食い違います。 そこで、プロダクト仕様に関するコンテキストの…

シニアになりきれない中堅エンジニアは、何を読めばいいのか 2026年版

はじめに 「自分は成果を出した」と言い切ったあとに、まだ問いが残る。では、その仕事で、チームや組織は何を手にしたのか。 難しい問題を解く。仕事を早く終える。私の実績として並ぶそれらも、私たちの勝利につながっていなければ、シニアの仕事としては意味がない。 自分の成果を、チームや組織の結果に変える。チームや組織を勝たせることが、シニアエンジニア以上の役職の仕事だ。 自分で難しい問題を解くことも、周囲が力を発揮できるようにすることも、そのための働きになる。 そのために、目標と、どんな変化を成果とみなす…

株式会社LayerXに入社しました

2026/10/01から株式会社LayerXに入社しました。バクラクでAIエージェント関連の機能開発に携わっていく予定です。 layerx.co.jp bakuraku.jp 3年ほど前から@serimaさんに継続的に声をかけてもらっていて、LayerXへの温度感は少しずつ上がっていました。そこにタイミングが来たため入社を決めました。特に大きな理由は次の2つです。 プロダクト自体にAIを活用し、良い体験や全く新しい体験を生む開発ができそうだから ユーザーが何を本当に求めているか考え抜いて作りたい…

僕が仕事の節目で呼んでいるブログ記事

転職とか昇進とかそういう仕事の節目でいつも読んでいる記事があるので、ここに列挙する。随時更新していく。 抽象度の高い仕事の進め方 - Konifar's ZATSU 仕事が来た時、一つの指針として思い出すようにしている。この中で「腹落ちする」っていうのが一番大事だと思ってる。 仕事を前に進めるためのコツ - 判断と決断と共有 / Aim for the goal - Speaker Deck 仕事の進め方について具体的に書いてあって参考にしている。 リーダーの仕事は情報がない中で決断をすること。…

エンジニアに抽象的に考える力が必要な理由ー課題を見つけるための私の習慣

こんにちは。MonotaROでWeb広告運用を効率化・自動化するためのシステム開発を担当している、広告システムチームの早川です。 会社で目標設定を行っている方、あるいは問題提起や仮説の検討に取り組んでいる方の中には、考えていることをうまく言語化できずに苦戦している方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。たとえば、次のような状態です。 目標の達成条件として「○○の機能を実装する」と書いてはみたものの、その必要性や、会社やチームにとってどのような価値につながるのかを説明できない 定量的な指標…

目にみえる作業を電子化しても使えるシステムにならないので業務やってる人がAI使ってシステム作っても使い物にならないがち

AIでだれでもちょっとしたプログラムを作れるようになっているので、業務をやってる人がシステム開発したけども全然使えない、みたいな話を聞くようになりました。 それで「業務をしっててもシステムは作れないのか」みたいな話が出ますが、システムを作れるほど「業務をしってる」という人はなかなかいなくて、多くは業務の作業を知っているだけです。 自分の担当外はよく知らなかったり、なぜその作業手順になってるか、それを変えるとどういう影響が出るかとかまでは、業務をまわしているだけではわかりにくいと思います。 業務全…

リモートワークを続けるためにやるべきこと

リモートワークから出社へ回帰する会社が少しずつ増えている。 私個人としては労働者として「リモート最高!リモートしか勝たん」という気持ちと、管理職として「とは言え難しさがあるよね」という気持ちの両方があるので、それらを踏まえてリモートワークを続けたいなら労働者も一定の工夫をしたほうが良い、という話をする。 「仕事している」ことを、他者から見える状態にする 管理職からするとリモートワークには労働者が「ちゃんと仕事しているか」が見えづらい難しさがある。 出社ならば「席にいる = 仕事している」と見做せ…

自分の修羅場三選は何か

同僚との 1on1 で「今まで経験した修羅場を3つ選ぶとしたら何をあげますか?」と聞かれて面白かったので雑に残しておく。 同僚が言うには、この質問をすると人によって全然答えが違って面白いのであくまで興味本位の雑談としてたまに聞いているとのこと。なんとなく経験や価値観みたいなものが垣間見えるらしい。 答える内容はもちろん違うし、悩む人もいれば即答する人もいる。悩む人の中でも悩む理由はさまざま。色々ありすぎて選べないとか、常に修羅場な気がするとか、3つもないとか。 1on1 では色々話したものの、結…

「バグを前工程で検出すると被害が小さくて済む」とはどういうことか

ソフトウェア開発では、バグを前工程で検出すると被害が小さくて済むとよく言われます。様々な書籍やブログが同じことを言っています。一度経験してみればこれは当たり前のことなのですが、そうでない場合にそのようなことを見聞きしても「へえ、そんなものか」で終わってしまいます。そこで本記事は、ソフトウェアの運用開発が浅い人に向けて、「バグを前工程で検出すると被害が小さい」とはどういうことかについて、Aさんという開発者が大変な目に遭う架空の例を使って説明します。具体的にどう対策するかについてはスコープ外とします…

テックリードとアーキテクトの違い、テックリードとEMの違い

「テックリード」がどのような役割を指すのか、人によってバラつきがある。ある人は開発チームの「リーダー」「マネージャー」といった役職者をそう呼び、また別の人は「アーキテクト」と同義で使う。 テックリードが何を担い、何を期待されているのかの認識が、本人も含めた組織内で噛み合っていないのだ。これではテックリード本人だけでなく、チームや組織も十分なパフォーマンスを発揮しにくくなる。 そもそもテックリードとは何だろうか。この疑問を、アーキテクトとの違いやEM(エンジニアリングマネージャー)との違いから明ら…

「おもしろさ」は「若さ」「元気」「健康」に依存している

note.com リンク先のnoteを気が遠くなる思いで読んだ。寄る年波には勝てないのか。いや、勝った負けたの話じゃないか。年を取れば元気な時間・実動的な活動限界は短くなる。それを踏まえてこれからは生きる、というお話は前向きに理解するべきものだと思う。 ところが上掲noteを読んでから数時間後、就寝直前になって「これって、大人がつまらなくなっていくプロセスと関係があるんじゃないかなぁ」とか考えはじめてしまった。 私は寝しなにブログが書きたくなる。書いてみたら面白いだろうなって思うことは23時以降…

市民、俺は新卒で入社した会社をしばしお休みする。

寂しい。市民、俺です、長谷サンです。君の瞳に馳せ参ず〜(笑) ははははは、笑うな。おセンチな俺を笑うな。 はてな 俺は新卒採用ではてなっていう会社に入った。はてなに入った時、俺の人生はチュートリアルが終わり本編が始まったって感覚になったんよね。 人生ってなんか、良い就職先に就くために良い大学に入るために高校を決めたり中学を決めたり、なんか何年後かのために毎日授業とかあって、ずっといつの話してんの?何?みたいな感じやん? 俺そんな先のことわからないよ、毎日響けユーフォニアムのこととかしか考えられな…

人間が本当に求めているものは『意味』ではなく『居場所』。宗教も仕事も家族も趣味も政治も国家も経済も、そのための媒介や言い訳にすぎない。

p-shirokuma.hatenadiary.com 死に伴う「意味」の喪失と、宗教の役割 - シロクマの屑籠コストが安い行動や日常に「意味」を見いだせるよう訓練された個体は幸せ者。私もゲーセンで1日中遊ぶこと「如きに」生きる意味を見いだせる人間になれて幸せ者だとよく思う。2026/09/16 23:28b.hatena.ne.jpシロクマさんの意味と宗教の役割に関する文章を読んで↑のようにコメントしたけれど、厳密にいえば人間が本当に求めているものとは「意味」ではなく役割と関係性、すなわち「居…

150円のたいやきを300円に。阿佐ヶ谷「ともえ庵」の客単価を上げる発信術

東京・阿佐谷パールセンター商店街の人気店「たいやき ともえ庵」の店主・辻井啓作さんに、テレビをはじめとしたメディアへの露出や自店の情報発信を、売り上げにつなげるための手法や考え方を伺いました。 手間をかけて開発した新メニューが、思ったほど売れない。その原因は、クオリティーではなく「ただ知られていないだけ」かもしれません。 東京・阿佐谷パールセンター商店街の人気店「たいやき ともえ庵」は、テレビや地域メディアへの露出が絶えないたいやき店。店主の辻井啓作さんは、中小企業診断士として商店街を研究した末…

PdMのいないプロダクト開発

PdMのいないリーナーのプロダクト開発 こんにちは、リーナーの小久保です。 リーナーの開発組織にはプロダクトマネージャー(PdM)というロールや役職はありません。それでもプロダクト開発には適切なプロダクトマネジメントが必要です。この記事では、PdMをつくらずにどうやってプロダクトをマネジメントしているかを解説してみたいと思います。 (PdM以外でもEMなどXXマネージャーと呼ばれる存在はありません) この話の前提 エンプラ toB SaaS “調達・購買” というまだデファクトスタンダードが存在…

私大文系教員の給与について

書く動機 インターネット上の情報は扇動的なものが多く、正直役に立たないため 大学教員の相場感をかつての私だったら知っておきたいと考えるだろうため お断り 「文系」というのに引っかかる人がいるかも知れないが、事実上大学教員のライフスタイルは実験系/非実験系で大きく異なり、これはおおむね理系/文系の区分に相当する。便宜的なものと捉えてほしい あくまでも情報公開が趣旨である。なお、以下で開陳している情報は、公開情報だけでも調べれば到達が可能 自慢だと思う人はいるだろう。でも、やはり情報源はたくさんあっ…

AI活用で生まれた別のコスト

SmartHRで給与計算機能の開発をしているプロダクトエンジニアの@rです。 開発のいたるところでAIが活用されるようになってきました。弊社でも、コーディングはもとよりPRD(プロダクト要求仕様書)の作成、チケットの作成、テスト計画書の作成、ヘルプページの作成ほかあらゆる成果物の作成でAIの利用が当たり前になってきており、私自身も毎日使っています。 AIによって、アウトプットを出す側の時間は大きく短縮され、AIがなかった頃の仕事の仕方にはもう戻れそうにありません。 一方で、成果物の読み手やレビュ…

呉座勇一氏が仕事を辞めさせられそうになったのは、勤務時間中にSNSで誹謗中傷をおこなっていたからであって、そうした加害全般を止めようと被害者が広く訴えたからではな…

少なくともオープンレターの「女性差別的な文化を脱するために」*1以外の根拠にもとづかずに呉座氏が処分されたわけではないことは明らかだ。 たとえば現在は削除されているが、2021年10月において日文研をかかえる人文機構が発表した懲戒処分の理由として、下記のような記述があった。 https://www.nihu.jp/ja/news/2021/20211015 【処分の理由】 当該研究教育職員は、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)において不適切な発言を繰り返し行った。 また、勤務時間中に私…

cpprefjp最初の完成のお知らせ - C++29の現在の仕様案まで追いつきました

2011年から始めたC++日本語リファレンスサイトcpprefjpの取り組みですが、C++29の最新ワーキングドラフトの状態まで、ほぼ完全に追従しました。 15年かけてようやく最新に追いつきました。 全体では7,405ページになりました。 本一冊を300ページとすると25冊分の文量になります。1ページあたりの情報量も多いので、実際にはその数倍になるでしょう。 この15年、多くの方に助けていただいて、なんとかここまで来れました。まずは大きな感謝をさせてください。ありがとうございます。 cppref…

AI時代のエンジニア選考・面接のパターン

カミナシで、ソフトウェアエンジニアをしている osuzu です。 面接官として中途採用の選考にも関わっていますが、ここ1年くらいでエンジニア選考の設計を見直す必要が強まってきたと感じています。 私のチーム採用では、これまでオンラインコーディングテストや持ち帰り課題を選考に利用してきましたが、AIの登場によって、候補者さまはAIを使って課題を作成するようになり、Opus 4.5 がリリースされたあたりから成果物の精度がぐんと上がりました。 その結果、提出された課題から期待する経験値と、面接でお会い…

退職します。就職しません。

Indeed Technologies Japan(株)を11月に退職します。既に最終出社は終わりました。今のところ再就職のつもりはありません。*1 2015年4月から11年半、所属会社を変えながらもIndeed Tokyoのメンバーとして在籍し続けていました(うち1年8ヶ月育休、6ヶ月無給休暇、1ヶ月傷病休職)。 なお、同僚に伝える際にも言ったことですが、これは完全に自主的な退職であり、何らかの"提案"💴がなされたわけではありません*2 おことわり 一部の人が気になるであろう、Indeedでの…

Claude Codeを教官役にした入社研修の話

こんにちは。2026年7月にkickflowに入社した、エンジニアのpesoです。 kickflowには、入社した最初の1週間で取り組む技術研修があります。RailsとNuxtで小さなWebサービスをゼロから作る、いわゆる「作って学ぶ」形式の研修です。 答えの書かれていない研修と、AIというジレンマ 「教官は手を出さない」というルール 実際の1週間 資料と現実のバージョン差を埋めてくれる ミスは、自分で踏むから身につく 実務の定石が「ついで」に入ってくる 成果 = あなた × AI 研修で本当に…

品質を支える仕組みをチームで作る —— 開発プロセスの可視化と改善

こんにちは!SmartHRでQAエンジニア(QAE)をしているyugeです。前回の記事で触れたDuolingoの連続記録が、ついに1,500日を超えました。日々の小さな積み重ねによって、以前は聞き取りづらかった音が聞こえるようになるなど、着実な変化を実感しています。 今回は、日々の開発プロセスで品質を守れる状態を目指し、チームで進めてきた改善の取り組みを紹介します。 体制変更で見えてきた、従来プロセスの課題 個々の判断に支えられていたプロセス 私は現在、プロダクト基盤ユニット内で権限基盤チームの…

父さん、仕事辞めてAIネイティブな組織で食っていこうと思うんだ

この記事は何 紛らわしいんですが退職エントリでもなければ入社エントリでもありません。マネジメントの怪文書です。 こんにちは。株式会社HERPでエンジニアマネージャーをやっているどやです。 最近はプロダクト領域の統括エンジニアという、特に組織図上は存在しない肩書を社内外に自称しています。危ない人かな? もう生成AIが世界に跋扈し始めてから一定の年月も経っていますが、皆さん自分の仕事はなくなりましたか? 残念ながら僕の仕事は減っていません。むしろ増えている気がします。あれれ〜? さて、ここ1年ぐらい…

YAPC::Japanの今後に関するお知らせ

一般社団法人Japan Perl Association理事の福本(id:papix)です。 2026年11月に開催するYAPC::Tokyo 2026に際して、会員企業・賛助会員として日頃から一般社団法人Japan Perl Association(以下「JPA」)を支えてくださっている企業の皆様、スポンサーとして支援を申し出てくださった企業の皆様、トークの応募・準備をしてくださっている皆様、チケットを購入してくださった皆様、そしてスタッフとして日々準備を進めてくださっている皆様をはじめ、多く…

タスク処理は「所要時間」ではなく「リソース消費」で管理する。脳のCPUマネジメント、という考え方

ToDoリストにやることが山ほどあるのに、集中が途切れてしまう。その結果スケジュール通りに進まず、やることがさらに増えて悪循環に陥る……。 それは、脳のワーキングメモリ、いわば「脳のCPU」が限界を迎えているからかもしれません。 「時間」でスケジュールを管理する従来のタイムマネジメントに限界を感じているなら、脳の空き容量に合わせてタスクを選ぶ「脳のCPUマネジメント」を試してみませんか? タスクを「時間」ではなく「脳の負荷」で仕分ける 高負荷のタスクは「ひとつだけ」に絞る 疲れてきたら「低負荷」…

排外主義など耳目を集めそうな煽る投稿でお金稼ぎや誘導を図ってそうなアカウント群

https://x.com/hoikuenteacher/status/2077679634393784471 https://x.com/hoikuenteacher/status/2089683738800107524 中国人が日本に来なくなってユニクロの万引きがなくなってトラブルが減ったという投稿が拡散していて、まあ例えば外国籍の万引き摘発件数はベトナム国籍が多いであるとか、日本人の万引き犯が不可視化されているであるとか、電子タグで万引き被害は大幅減しているであるとか(警察庁によれば衣料品…

編集者は日本語をどうやって推敲しているか(それを機械化できるのか)

ほんとうにわからない。とはいえ、原稿に対して「これは直す」パターンのようなものはある。「そういうパターンをどうやって見つけていますか」という質問に答えれば、編集者がどうやって日本語を直しているのかを明確にできるかもしれない。 「これは直す」パターンの1つに、「読み手が迷子になりそう」がある。このパターンを見つけるには、一つひとつの文字を次のような意図をもって読み進めなければならない。 いま読んでいる段落と、その前後の段落は、どういう関係にあるか。前の段落の話が掘り下げられているのか、違う話に移っ…

はてな、創業25周年を迎えた節目に新サービス「はてなパークス」を正式リリース

株式会社はてな(代表取締役社長:栗栖義臣/本社所在地:京都市中京区)は、本日2026年8月20日、ディスカッションフォーラム「はてなパークス」を正式リリースしました。2026年5月26日より事前登録ユーザーを対象に提供していたクローズドベータを経て、本日よりはてなIDをお持ちのすべてのユーザーにご利用いただけます。▽ はてなパークス(Hatena PARKS)https://p.hatena.ne.jp/ サービストップパークトップスレッドトップ※ページ画面はイメージです「はてなパークス」では、…

会社員で「コミュニティの人」でもある場合の落とし穴

本記事はIT技術を専門とする会社員で、社外にある程度「あのコミュニティ(例えばプログラミング言語、フレームワーク)のあの人」として名が通っていて、業務の一環としてそのようなこと(以後「コミュニティ活動」と記載)をしている人が注意するとよさそうなことについて書きました。そのような人になりたい人も読むと役立つかもしれません。なお、本記事は特定個人の話ではなく、自分もそうなりかけた経験を含めた一般論です。 誰かが「あのコミュニティのあの人」であることは、それが当人とそのコミュニティにとって良いことであ…

CI 23分 → 11分。8.6万行のテストコードを消すまでにやったこと

1. はじめに — 「テストは全部 結合テスト」だったプロジェクト 出前館で商品ドメインを扱うマイクロサービスの開発を担当している左官です。 今回は、そのマイクロサービスのチームで取り組んだ「結合テストに偏りきったテストコードを、単体テストへ移し替える」という改善についてお話しします。 CI は23分から11分になり、テストコードは8.6万行減りました。どう判断して消していったのか、その過程を書いていきます。 さて、私たちが扱っているのは、メニュー情報(メニューパターン・カテゴリ・商品・サイズ・…

番号非通知の電話を着信拒否する方法【全キャリア対応版】

先日、譜読み練習アプリをリリースした話を書きましたが、そのときに作ったストア掲載用の電話番号に半日に1回くらい非通知着信がかかってくるようになりました。 一瞬で切れてしまうので、番号収集業者が自動的に番号の死活確認をしているような感じです。一瞬で切れるとはいっても履歴は残るし、音楽聴いてると途切れたりするのでかなり嫌です。というわけで不在着信を拒否する方法を調べました。キャリアによってやり方が違いますが、MVNO(格安SIM)の場合もだいたい回線キャリアに準ずるようです。 ※情報は公開時点のもの…

「検算する」をやる

エンジニアの仕事として、ギャップを見つけて改善する、があると思う。そもそも改善案は AS IS と TO BE を捉えて、その差分をどうやったら改善可能かを考えるところから生まれる。 例えば「テックリードが忙しい」という状態があったとする。これを改善可能な状態と見なし、「重要な判断がテックリードに集まっている」が問題だと捉えて(いや、そもそも「重要な技術判断を誰もが担えるチームでありたい」という理想があるのかもしれない)、じゃあ「任せる」範囲を増やしていこうとか、レビューのやり方を変えようとか、…

北朝鮮IT労働者とみられる人物とわかって採用した調査についてまとめてみた

セキュリティベンダのANY.RUNと、脅威インテリジェンス組織のBCA LTD、NorthScanの3者は2026年8月10日、偽のDeFiスタートアップを設立し、Famous Chollimaに属するとみられる北朝鮮IT労働者を実際に採用したうえで、取引先が用意したと説明した仮想デスクトップ環境を通じて採用後の挙動を記録したとする調査結果を公表しました。ここでは関連する情報をまとめます。 Famous Chollimaとは何か Famous Chollimaは、北朝鮮政府による外貨獲得を目的と…

エンジニアが1年育休を取って、働き方とキャリア観が変わった話

第二子の誕生をきっかけに、約1年間の育休を取得しました。復職してからは3か月ほど経ちます。 この記事では、育休中の過ごし方と、復職後に変わった働き方・キャリアの考え方について書きます。 育休を取得できたことへの感謝 育休中にやったこと 時間の使い方が変わった 学習の考え方が変わった 復職後のキャリア AIでキャッチアップの不安がなくなった まとめ 読んでよかった子育て書 育休を取得できたことへの感謝 まず、1年という長い育休の取得を受け入れてくれたチームや会社に感謝しています。育休前の引き継ぎか…

17年編集をやって身についた"職業病"(自分の人生にも向いている)

前の職場から数えて17年、「編集する」ということと向き合ってきました(肩書きが編集者だったのが約15年、現職でも肩書きは違うけれど記事の編集はしている)。今回は「職業としての編集あるある」について書こうと思います。人それぞれ仕事の仕方はいろいろなので、私個人の話だと思っていただければ幸いです。 まず、わかりやすいところから Web上の文章などの誤字・誤変換に気づきやすいです。計測したことはないですが、ぱっと見て「あ、あるな」くらいの認識でわかるので、認識までの時間は1秒を切るんじゃないでしょうか…

セールス主導開発の滑りやすい坂道

本記事は、Rich Mironov 氏の The Slippery Slope of Sales-Led Development(2018-11-02)の日本語訳です。直訳ではなく、論点と口調が残るようにAIで意訳しています。公式訳ではありません。誤訳・ニュアンスのずれがあれば訳者の責任です。著者からAIで意訳すること含めて許可もいただいています。 www.mironov.com 著者について 訳者まえがき 本文 [1] プロダクト主導のロードマップと、投資ポートフォリオの配分 [2] エンター…

売春は倫理的に許容されるのか?

注意:本稿はセンシティブな内容を含みます。 社会として売春とどう向き合うかは論争的である。 売春防止法制定70年の節目に当たる日本でも、売春防止法を見直すため法務省が有識者らによる検討会での議論を始め、今秋の臨時国会か来年の通常国会での法改正をめざしている。 www.asahi.com 争点の1つとなっているのが買春の犯罪化であり、SNSでも議論を呼んでいる。 www.asahi.com 朝日新聞は「性売買の現在地」という連載特集を組み、例えば大御所社会学者でフェミニストである上野千鶴子氏のイン…